Daily Archives: 2013年5月16日

瑕疵

 カムイ作画小島作画瑕疵(かし)とは、単に傷や欠点などをさしますが、法律用語としても使われ、通常、一般的には備わっているにもかかわらず本来あるべき機能・品質・性能・状態が備わっていないことで、法律上では何らかの欠点を意味します。前職では納品書の注意書きに書いてありました。

 私が初めてこの言葉を知ったのは高校生の時で、小池一夫原作・小島剛夕(こじま ごうせき)画の時代劇画の『子連れ狼(こづれおおかみ)』のラストシーン近くです。『子連れ狼』は「柳生一族の陰謀より妻を失い、遺された一子・大五郎と共に冥府魔道の旅に出る水鴎流の達人で、分厚い直刀「胴太貫(どうたぬき)」で刺客と死闘を演じる元・公儀介錯人拝一刀(おがみいっとう)、大五郎親子の話です。対する柳生烈堂は裏柳生の総帥であり、江戸幕府総目付、そして公儀刺客人の総帥として全国の諸藩に「草」と呼ばれる忍者を送り込み、諸大名の動向を監視しています。烈堂が公儀介錯人の地位まで柳生の手中にという野望ゆえに一刀は介錯人の商売道具である名刀「胴太貫」に拘り、この刀で闘い続けます。そして、刃こぼれもあるだろうと最後の戦いの直前に烈堂は研ぎ師を差し向けますが、柳生草の策にて、この「胴太貫」に傷をつけます。そして、最後の柳生草である加賀見典膳との斬りあいで「胴太貫」はポッキリと折れてしまします。典膳は一刀にこう言います。「汝の胴太貫に瑕疵を刻んだ策を卑怯とののしるや…。」一刀はこう返します戦いに策あるは然るべき、それを看破し得なんだは我が千慮の一失なり…。」と…。

 『子連れ狼』の作画の小島剛石は一時、白土三平のアシスタントをしていて、カムイ伝を途中まで担当していました。その事が白土三平の画風が漫画的タッチからリアルな劇画調に変わるきっかけになったそうです。(左が白土三平のカムイ伝で右が小島剛石の片目柳生ですが、双方とも小島先生の作画でしょうね…。)