【結】仏陀の教え③~酔生夢死~

 酔生夢死(すいせいむし)とは耳で聞くと、タガメやゲンゴロウ等の水生昆虫のイメージですが中国の故事の「邯鄲(かんたん)の夢」とセットでしばしば使われます。この故事から書くと長くなるので、簡単に酔生夢死についてアップしておきます。酔生夢死も中国の故事にある言葉ですが、その四字通り「酔ったように生き、夢のように死ぬ」…つまり、何も残らない虚しい人生を送ることです。人によってはこれを美学とする人もいらっしゃるでしょうが、一般的には戒めとして使われます。どんなに優秀で頭がよくても、見たり聞いたりに膠着(こうちゃく)し、とらわれ過ぎると、自覚のないままに、意味のない侘しい人生となり、一生を無駄に終わってしまいますよ…。という内容ですが、それ自体が人生かも知れません。

 人間、そもそも流行に敏感ですから、最新の時事や事件やトレンドに疎いと「ださっ…」や「時代遅れ…化石」などと陰口を囁かれそうです。私もすぐ日常用語にカタカナビジネス語を取り入れる若者にはちょっと、ついていけません。世の中の流れに敏感で見聞を広め、見識を深めることは悪い事ではありません。ただ、見聞に膠することやあまりに最先端に囚われていると、五欲の鬼と化してしまうのです。五欲と①は美味しい食べ物やお酒、②お金や財産、③恋愛や色恋、④社会的地位や名誉、⑤睡眠など簡単に言うと食欲、財欲、色欲、名誉欲、睡眠欲です。